響〜HIBIKI〜
第8話 いつもの生活
「かな〜、おばあちゃん家におかずとどけに行って来て」
「はぁ〜い」
TAKAHIRO達の撮影が終わって数日が経ち、島にはいつもどおりの生活が戻っていた。
どこにいてもTAKAHIROと過ごした記憶が蘇ってしまう花奏だったが、それよりも花奏の頭から記憶が消えない理由があった。
祖母の家に行くと、
「早くかなが写ってるテレビが見たいわ」
「え、テレビ?まぁ、テレビで見れることに間違いはないけど…」
文明の利器に追いつけない祖母に細かい説明は無理だと深く追求はしないが、島では花奏が撮影に参加したという話は広まっていた。
「かな先生、TAKAHIROと一緒にDVDに出るの?早く見た〜い」
ピアノ教室の生徒達も楽しみにしている。
一方、東京に戻ったTAKAHIROもいつもの忙しい毎日が戻っていた。
休暇のあとのように、身体はリフレッシュしていたが島を離れる時の記憶が蘇る度に切なくなるのだった。
港での別れの時、花奏は最後まで涙を必死にこらえていた。
「かな…、ありがと」
「うん…」
これ以上、言葉が出なかった。
楽しかった日々の思い出も、別れの時の記憶もTAKAHIROの心を締め付ける。
「はぁ〜い」
TAKAHIRO達の撮影が終わって数日が経ち、島にはいつもどおりの生活が戻っていた。
どこにいてもTAKAHIROと過ごした記憶が蘇ってしまう花奏だったが、それよりも花奏の頭から記憶が消えない理由があった。
祖母の家に行くと、
「早くかなが写ってるテレビが見たいわ」
「え、テレビ?まぁ、テレビで見れることに間違いはないけど…」
文明の利器に追いつけない祖母に細かい説明は無理だと深く追求はしないが、島では花奏が撮影に参加したという話は広まっていた。
「かな先生、TAKAHIROと一緒にDVDに出るの?早く見た〜い」
ピアノ教室の生徒達も楽しみにしている。
一方、東京に戻ったTAKAHIROもいつもの忙しい毎日が戻っていた。
休暇のあとのように、身体はリフレッシュしていたが島を離れる時の記憶が蘇る度に切なくなるのだった。
港での別れの時、花奏は最後まで涙を必死にこらえていた。
「かな…、ありがと」
「うん…」
これ以上、言葉が出なかった。
楽しかった日々の思い出も、別れの時の記憶もTAKAHIROの心を締め付ける。