響〜HIBIKI〜
「夢じゃ、ないよね」


花奏は、ほっぺたをつねった。


TAKAHIROの笑顔は本物だった。


「一週間、お世話になります。勝手にホームステイみたいに思い込んでるんで、家族として扱って下さい」


改めて、TAKAHIROが挨拶する。


「俺の方が年上かな?」


「はいっ」


「じゃあ、兄貴と妹だね」


「え、そうですね。あ、あの、全然実感ないですけど」


緊張しながら、返事をする。
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