響〜HIBIKI〜
島にいた時は、花奏の世界にTAKAHIROがいた。


今は、TAKAHIROの世界に花奏がいるという感覚がした。


ドアに背を向けて立つ花奏。


このドアが開いて、TAKAHIROが入って来る。


想像するだけで、緊張する。


目を閉じて、胸に手をあてる。


身体中に心臓のドキドキが伝わるくらいの緊張で息苦しい。


どんな顔をして会えばいいのか、TAKAHIROがどんな気持ちでここに来るのか、頭の中を不安な要素がグルグルまわっていた。
< 90 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop