響〜HIBIKI〜
「TAKAHIROさんは、ずっと、ずっと私の心の中にいてくれたよ」


「俺の心の中にもかながいた」


「うん」


島で、東京でそれぞれにいた一か月間、二人はお互いに思い続けていた。


花奏がライブに来なければ、TAKAHIROが引き止めなければ、お互いに片思いのまま終わってしまったかもしれなかった。


「TAKAHIROさん、ステージですごく、キラキラしてた」


「かなもキラキラしてたよ。だから、ステージからもよく見えた」


「本当?」


「うん」


「島に行かなくても、二人が一緒ならいつも星が見られるのかな?」


「うん」


コンコン、


ドアをノックする音。


「はいっ」


花奏は、慌ててTAKAHIROから離れる。


TAKAHIROも花奏を隠すように立つ。


「TAKAHIRO、お取り込み中悪いけど、そろそろいいかな?」


ドアから顔だけをのぞかせたマネージャーから催促された。
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