牙龍 私を助けた不良 下
軽く雫を落としていたら、フロントにいたコンシェルジュが傍にやって来た。手には白いタオルを持っている。
「木藤様でよろしいでしょうか」
「はい」
「私当マンションでコンシェルジュをしております。先程、緋姫様より連絡を頂きました」
「・・・どうも」
「それから、こちらを御使いください」
差し出されたタオルで軽くジャケットの水滴を拭いながら、コンシェルジュの話を聞いた。
凜華は俺との連絡の後に、すぐにフロントに連絡したようで、コンシェルジュがガードマンに連絡したようだ。