牙龍 私を助けた不良 下



店内をじっくりと見回しながら探しながら、色々見ていき、そしてふと目的の物を見つけ、足を止めて手に取ってみると肌触りがいい。


ノースリーブで膝丈、模様も柄もないけど、裾はひらひらのひだになっていて可愛いと思う。


・・・いいかも。


値段を見ると、今ある所持金だけで買えそう。そんなに高くないし、大丈夫かな。


私はそれを手にすると、会計へと向かって精算済ませると、店員に見送られながらお店を出た。


時刻は6時37分。そろそろ帰って、晩御飯を作らないと桃華と兄さんが困るかもしれないから帰ろう。


そう思いながらエレベーターに乗って、一階のボタンを押した。


すると、服のポケットに入れているケータイが微かに振動した。名前を見れば、あの人の名前が表示されていた。



< 31 / 89 >

この作品をシェア

pagetop