牙龍 私を助けた不良 下
私を指差しながら、顔立ちが綺麗な男はわなわなと唇を震わせていた。
それにしても、桃華と私はそんなに似ているのだろうか。私達はお互いにあまり考えてないから、似ているとはあまり深く思ったことはない。
よく見たら目元とかちょっと違うし、性格なんか真逆って感じだし、雰囲気が違うって言われてるって言うのもあるけど・・・。
しかし、私はコイツとの面識があっただろうか。
「人を指差すとは何て不躾な」
「わ、悪い・・・じゃなくてっ」
「?」
「お前、緋竜か・・・?」