牙龍 私を助けた不良 下



「り、凜華ちゃん、ヴィッグはどうしたのっ?」


「あ、」



桃華があわあわとした様子で、私と男の顔を交互に見回している。


その男に至っては、ポカーンという効果音がぴったりと似合いそうな間抜けな顔をしている。


何て間抜けな、と思うと同時にふとそれよりも大事なことを思い出した。



「私のことより、二人は──・・・」



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