牙龍 私を助けた不良 下



ここで、一つ目の問題が発生。有宮が桃華に一目惚れをした。


そして、二つ目の問題が発生。桃華が、有宮の服を掴んだまま泣き寝入りしてしまった。


彼女は、人一倍寂しがり屋ですぐに泣いてしまう。ホラー映画を見せたら、当分誰かのひっつき虫になるくらいに。


一頻り泣いた桃華はそのまま寝入ってしまい、有宮は彼女を医務室に一人置いて去るわけには行かず、途方に暮れていた。


そんな時、狼王のテリトリーで暴れてるとの連絡が来て、考えた挙げ句桃華を溜まり場に連れて行ったらしい。


そして、その時の二人を、早とちり過ぎだろう付き合っているという見方をした敵対している族の下っぱが見ていたらしい。そして、アキレスだと勘違いされた桃華が狙われるようになったらしい。


展開が王道すぎて呆れるが、そんな私の考えは、有宮の提案で変わった。




『緋龍として、狼王の溜まり場に通う』




桃華を守るために、下手に狼王の誰かを護衛につけるよりは、第三者、しかも緋竜とが傍にいたほうがいいとの提案だった。



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