牙龍 私を助けた不良 下
太陽、緋の想憶
side:凜華
誰も知らないが実はknightの三騎士に名を連ねるNo.02の『緋龍』という名に、狼王の幹部『漆黒のウルフ』こと桜井ひなたは畏怖を見せなかった。
仲間を持つから相容れない存在に思えたけど、過ごすうちに共にあることさえ当たり前になった。
「凜華ー、暇だから何かしない?」
「しない」
「ちぇー」
下らない会話は日常で当たり前。
「明日のルート見たけど、ここは危ない」
「じゃあ、こっちか」
「そっちより、細いここの道」
関わらないつもりだったことにも、ひっぱられながら関わるようになった。