牙龍 私を助けた不良 下
出会った春には少し遅れながらも、交流だって言われて桜の綺麗な場所まで花見に行った。
桃華と作ったお昼はたくさんあったけど、あっという間に無くなった。途中で抜けて、一人で楽しんでたらひなたも来て、二人で桜の中を散歩した。
狼王にもうメンバーだって言われ始めた夏には、ひなたや戒希、桃華と四人で海に行った。
上手く泳げない私は、海でひなたに抱き着てしまい、何故かどきりとした。彼が嬉しそうにしたのは謎のままだ。
ブラックロザリオのネックレス、ムーンストーンが嵌め込まれたものは、この時に貰ったものだ。
秋にはよくツーリングに連れ出された。ひなたが見つけたらしい隠れスポットに紅葉を見に行った。
夜にはライトアップされて、その様子が幻想的だったことが一番印象に残っている。