牙龍 私を助けた不良 下



ソファーから起き上がりバイク雑誌を正面の机に置けば、ひなたが隣に座ってきた。


・・・何だそのキラキラした目は。


嫌な予感しかいない。ふいと視線を背ければ、つんつんと頬を突かれる。



「りーんーかーちゃん?」


「ちっ」


「こら。舌打ちしないで話を聞きなさい」



からかってるのか真剣なのか分からない口調に、小さく息を吐けば、頬を突くのを止めてくれた。


行動パターンは読まれてしまっているらしい。・・・何か、ムカつく。



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