牙龍 私を助けた不良 下



「楽しかった?」


「勿論。あ、凜華ちゃんにこれ」


「・・・?」



ひなたがいた隣に座った桃華は、カバンから小さな包みを取り出して私に渡した。


真っ白い包みに首を傾げながらも、促されて開けて見れば、中には銀色の小さめなヘッドフォンが入っていた。


それは少し前、桃華と出掛けた時に見つけたもので、欲しいなぁと思っていたものでもあった。



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