牙龍 私を助けた不良 下
『でも、これはアイツの持っていたもの・・・家族が、あなたが持つべきなのでは・・・』
『俺は、弟の意思を尊重したい。頼む、これを受け取ってくれ』
『アイツが、望んだこと・・・!ならば私には、果たす義務がある・・・』
『・・・・・』
『分かった。なら、私が引き受ける。アイツの意思は私が引き継ぐよ、玲也』
『あぁ、よろしく頼む』
『いい。全ては、私の犯した大罪から与えられた、あいつにできる恩返しだから』