牙龍 私を助けた不良 下



酷いことを言っているのかもしれない。言われたら、嫌なことなのかもしれない。


凜華が数年間、思い出も、友人も、全てを遠ざけてまで悩んでいたことは、言われなくても分かる。


でも、彼女には、小さな少女には独りで抱え込むには限界がある。



「お前は、回りに目を向けたか」


「・・・・・」


「支えてくれる人は、お前の傍にいたんじゃないのか?」



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