ノスタルジア~喫茶店を訪ねて~
 佐多先生は、優しくて、きちんとしている人。
私の話を、よく聞いてくれる人。最初は、尊敬のまなざしで、いつも先生を見つめていた。
 いつからだったのかしら、覚えていません。先生に対して、尊敬から恋愛感情に変わっていったのは。
 先生に見つめられると、恥ずかしくなったり、切なくなったり。時には、胸がドキドキして、心臓が壊れてしまうくらい、先生が好きになった。
 先生の服の匂いをかいだり、手を握ったり(荷物を持つふりをして)すると、胸の高鳴りが少しだけ和らぐのです。
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