ノスタルジア~喫茶店を訪ねて~
 告白なんて、考えたことがない。もしも、先生が私を友人ぐらいにしか考えていなかったら、迷惑になる。
関係がぐちゃぐちゃになって、修復できなくなるかもしれない。
 背筋が凍るようだった。考えただけで、恐ろしかった。先生と話せなくなるのが。
パイプ椅子は、ギシギシと音を立てた。蝉が遠くから、切なく鳴いている気がした。
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