ノスタルジア～喫茶店を訪ねて～

　秋晴れの、涼しい風がそっと部室を駆け巡る。普段は、顔を見せない部員も、文化祭の季節になると、いそいそと集まってくる。
　文芸部は、他の部室より狭いため、人が少しでも入るだけで、缶詰状態に近くなる。
　文化祭に、文集を作成するので、部員に作品を書いてもらうのだ。
普段は来ない部員の対応で、てんやわんやしているうちに、あっという間に、時間は過ぎていく。
　彼女との大切な時間が、なくなるのは悔しいが、他の生徒の前で彼女と話をしていれば、大問題になる。