恋しくて、
ウインドウが開き、班長の腕が乗っかった。

その先には、食い散らかされたBLTサンドが握られていた。

友山「お、俺の…」

滝中「よぉー、友山。一人ピクニックは楽しかったかよ?勝手に持ち場を離れて、指示も聞かずにな。終いには、上司に悪態か?」

相当きてるな、これ。

横橋「お前〜、このまま逃げたほうがいいかもなぁ。今ケガしても、たぶん労災おりねぇぞ。」

ガチャ

滝中「逃げる前に、足の骨折ってやりますよ。ふぅ〜。」

班長はそう言いながら、ゆっくりと体を起こし俺の目の前に立ち塞がった。

完全に殺られると思った。


滝中「アゴガクガク言わせてねぇでいいから、さっさと乗れ。いつ動きだすかわからん。」

班長は、俺の頭の上に手のひらをポン…いや、強めに置き、自分の車へと戻っていった。

助手席に乗りこむと、運転席には柴田さんが乗っていて、これからの作戦を教えてくれた。

俺では、追跡の運転を任せられないらしい…。


もっともな話だ。
< 13 / 16 >

この作品をシェア

pagetop