恋しくて、
2台の車を、俺たち警察は4台で追っていた。

怪しまれたり、追跡していることを悟られないために、進路を予測して先回りをして付けるのだ。

横橋「さすがに高速に乗って長距離ドライブなんてーのはないわな?」

友山「そんなことされたら、俺死にます。今でさえ空腹限界なんスから。」

柴田「大丈夫だ。このコースだと湾岸道に乗って、そのまま第一倉庫行きだからな。」

柴田さんの言う通り、夕闇が差し迫るにあたって、冷たい風が流れてきた。

都会の息詰まった亜熱帯のジャングルからは抜けた証拠だ。

磯のにおい…。

海が近い。

友山「あじ定食が食べたいな〜…。」

柴田「ハハハ。お前って奴は。よし、この山が終わったら奢ってやるよ。」

友山「マジっスか!?」

少しだらけていた背中が急に伸びた。

終わったら、あじ定…!

俺のモチベーションはおかしかった。
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