愛に服従!
◎契約交渉。(一方的)
試合が終わり、選手がインタビューを受けているところが大きなスクリーンに映し出された。
「きゃーっ!うっちーよっ!かっこいーっ!」
わたしの耳元で楓が叫び、ハッとする。
「…え?あ?」
隣をみると楓はやけに興奮気味だ
(あ…日本が勝ったんだ…)
そして今日の試合で見事なプレーをした(らしい)内村選手がインタビューされている。
「もーっ!最高っ今日来てよかったわー……って、花音大丈夫?顔色悪いわよ?」
楓が心配そうな目でわたしを見ている
「だっ大丈夫!でもちょっとだけ具合悪いからタクシーで帰るね…」
スーツの人と会うから先帰ってて、なんて言えない
(うっ…またも嘘をついちゃった…)
「えーっそれならわたしも一緒にタクシー乗って帰るわよ〜っ花音心配だし」
「あっいやっでも!楓、駅からの方が家近いじゃん!わたしタクシーで直帰したいから!」
(うぅ…楓が心配してくれてるのに…)
またわたしの胸が痛む…
そぉ?とまだ納得してないようだが楓を電車で帰らせることにした