愛に服従!


「いやです。」




私はキッパリと言った。



だって酷い話だ。人を道具として扱うだなんて。


そもそもこの人が社長になろうがなるまいが私には全く関係がない。


しかも、こんな俺様で意地悪で上から目線な人とウソでも結婚だなんて!


絶対にイヤだ…




「!!……ふぅ~ん」





私の言葉に一瞬驚いたのか目を見開いた水野さんだったが、





すぐに意地悪な顔に戻って言葉を続けた。




「じゃ、このスーツはアンタがお支払いだな。」



「!!」



頭に血が上って自分の不祥事を全く忘れていた。




「このスーツ、下手したら万越えるかもなぁ…請求書用意させるか。」


そう言ってわざとらしく携帯を取り出す。


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