葉桜の頃



「…きれいね。森下さんらしい。」



「ふふっ、ありがと。あ、さっき楓ちゃんが見てた作品はね、彼が撮ったの。来て、紹介するから。」



そう言って森下さんが指差した方には、背が高くすらっとした男の人がこちらに背を向けて立っていた。



「凱斗くん、彼女、あなたの作品が気に入った、って。」



「そうなんだ。ありがとう。」



そう言って振り向いたその人は初対面の私にも優しく笑いかけてくれた。





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