小さな恋の唄
「せんせー俺、授業ぬけまーす」

「はぁ!?」

そう言うと、黒板の前に立っているまゆの腕をひっぱって教室から連れ出した。


「ちょっと・・片瀬君!??」

驚いているまゆに俺は笑顔で

「遊びにいこーぜ!!」

「え?」


少し目を細めた。
え、嫌なのか・・・?
だって俺が今まで付き合ってきた女子はみんな喜んだぜ?
「授業サボれるー」とか言って。


「教室戻れないし。ゲーセンでも行こうぜ」


「駄目駄目!ほら、こんな時間からゲーセンなんて見つかったらヤバいでしょ?」

まぁ確かに。
まゆの言ってることは正論なんだけどさ、じゃあ

「どこ行く??」

ほっぺたを膨らませて「どうしようかなぁ」なんて言って、真剣に悩んでいるまゆ。
やっべぇ・・・可愛すぎる///

「公園は???」

なんでまた公園・・・そっちのほうが見つかる気がするんだけど。
でもたまには・・いいんじゃない?公園。

「じゃあ行く?」

「行く!!」

俺が今まで見た中で一番いい笑顔だった。



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