小さな恋の唄
「ほらっ」

俺は冷たいハンカチを差し出した。

まゆは顔を上げて俺の顔を見る。

泣きすぎて目が真っ赤になっている。


「ははっ!お前泣くのはいいけど鼻水は出すなよ?」

「だっ出さないよぉ!!」


「使え」

まゆの顔にハンカチをあてる。

「ぶはっ、冷た!」

一瞬びっくりしてたけど、ハンカチで目を冷やしている。

「・・・・ありがと///」

「いいって」


俺が勝手にやったことだし。

なんだか恥ずかしくて頭をポリポリかいた。


「ハンカチもだけど・・・ここに連れてきてくれたこと。あたしが困ってたから、こんなことしたんでしょ?」

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