復讐ストーカーゲーム1
 まぁ、警察に何を言われても、サイトの秘密は守るだろうけどな。万が一洩らして自らがターゲットになってしまったら、折角掴んだ幸せがオジャンになってしまうのだから……。


きっと俺のことも言わないだろう。サイトの一味だと疑われても仕方ないもんな。この善意は監視をしているためだとか――。


それはそれで少しだけ悲しくもあり、残念だけど。


「睦美さん。手を軽く拭きますよ。少し痛いかも知れませんけど、我慢をして下さいね」


グラスともう一枚の布巾をテーブルに置き、睦美の指に集中した。


ふにゃふにゃしている指を軽く拭いていく。そして冷やすために包み、その間に新聞紙で添え木を作った。


「ううう……」


「痛いですか? すぐに終わりますからね、テーピングをしちゃいますから。水も飲みますか?」
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