復讐ストーカーゲーム1
 辺りをチェックすると、それらしき人物がキョロキョロと全体を見ていた。


間違いない……あいつだ。しかし、あんなド派手な格好の奴に話しかけたくないなぁ。


トロピカルシャツに長髪と言っても金髪の……あれはどう見ても鬘だよな? 薄水色のシャツに真っ赤な薔薇がミスマッチに映えている。


待てよ? なんだか見覚えがあるぞ? ――あの時はピンクのトロピカルだったが、まさか?


「やぁ、君でしょう? サボテンさんっ。その熱い視線で分かったよ。でも、どう見てもぽっちゃりは超えているわよ? プレゼントの薔薇だよ、綺麗でしょう? どーぞ」


いや、受け取りたくないが、受け取るしかない。もう逃げられない。震える指で一輪の薔薇を貰った。


「はぁーい! これでバッチリお友達ね!」


これは、なにかの儀式なのか!?


「あ、あのう……失礼ですけど、オカマなんですか?」
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