復讐ストーカーゲーム1
 スプーンを手に取り、ふわふわの卵をすくった。ケチャップの甘酸っぱい味が胃袋を穏やかにさせる。


「張飛さん。料理上手ですね! 美味いです!」


「まぁ嬉しいわぁ。作りがいがあるってもんよ。それより関羽様の話をして頂戴よ~」


張飛は真っ赤な江戸切子のグラスに注がれている日本酒を、待ちに待った勢いでグッと飲んだ。


「どうして関羽様って分かったの?」


「それは簡単ですよ。重蔵が連れ去られた場面を見た時に、もしや、そうかなぁーって頭に過ぎったんです。

そしたらサイトからのメールで、勝利者関羽って書かれていたから、やっぱりなと」


対になっている青の切子グラスを眺めながら、その光景を思い出した。


「ねぇ、私の想像ではイケメンだと思うんだけど……どうだった?」
< 437 / 887 >

この作品をシェア

pagetop