復讐ストーカーゲーム1
「あ、犬飼さん。後ろのトランクを開けてよ! クーラーボックスを持って行かなくっちゃ!」


「信介坊ちゃん、流石でゲスなぁ。すっかり忘れていたでゲス」


犬飼は自動の窓を閉め、エンジンを止めた。キーを車体に向け、ワンタッチでドアも閉めた。


「この鍵でトランクを開けるでゲス」


俺達は鍵穴を見つめていた。キーを差込み、くるりと回すと勢い良くトランクは上に開いた。


「犬飼さん。俺が持って行きますよ」


「坊ちゃん、それは悪いでゲスよ!」


クーラーボックスの紐を掴み合い、譲り合っていると女性の声が耳に届いた。


「あぁーら。美味しそうなお肉たち」
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