復讐ストーカーゲーム1
 絵恋と秋雄が視線を交差させる。熱っぽく、甘ったるい視線……なんだか胸の辺りがジリジリと焦げ付いた。


「信介、そういえば犬飼君はどうしたんだ?」


「ああ、式が終わるまで車にいるって。なんだか寒気がするって。

あ、神父さん。さっき外で、お年を召したシスターに会いました。言い辛いんですが、犬飼さんが急に怯えまして……毒気を抜かれたのかな。あははっ」


奇妙なシスターに少しだけ興味を持った俺は、さり気なく神父に切り出してみた。


神父は笑うどころか、優しい顔から一気に引き攣った表情を浮かべた。


「シスターに、なにか言われましたか?」
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