復讐ストーカーゲーム1
 こちらをゆっくりと振り返るシスターは笑っていた。大きな口を開け牙には血が滴り、両手には赤黒い肉の塊がのっている。


指の隙間から流れている血、指先にもたっぷりと血糊が付いていた。


――これは、血の悪臭? なにをしているんだ、この人は?


胃袋からすっぱいものが込み上げ、口内は不快感で一杯になった。


「な、何をなさっているんですか?」


シスターは肉塊をこちらに差し出した。スーパーで見るレバーに似ていたが、もっとどす黒く、気味が悪い。


「そ、それは何ですか・・・・・・」


ねっとりとした空気が流れ、退きたいのに足が固まっていくのを感じた。背筋が寒くなる。
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