復讐ストーカーゲーム1
 時間を持て余してもいる。そうだな。指輪を買おうか! 苺の機嫌も直るかもしれない。そうだ、たまたま朝は虫の居所が悪かったんだ。


いや、あの日かも知れないな。まぁいい。俺達は付き合っているのも同然なんだ。せめて結婚前くらいは、劇的な演出をしてあげなくては。


「凄いアイデアだよ! 行ってみるよ。やっぱり女性に聞いて良かったなぁー全然、思い浮かばなかったよ。

あ、あのう瞳さん、ありがとう。また遊びに来るね」


「はい! お店は右へ行くとすぐに見えてきますよ。成功を祈っています! また遊びに来てくださいね。ご主人様」


この子の微笑みも、よく見ると可愛いな。おおっと、浮気したら苺に怒られちゃうな。早く指輪を見に行こう。


居ても立っても居られず、アイスコーヒーを無理やり飲み込み干し、精算をした。コーヒーの甘く、ほろ苦い味が俺の恋心をくすぐった。
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