復讐ストーカーゲーム1
「いらっしゃいませ」


年増の品の良い女性が1人、ジュエリーケースの前から声を掛けてきた。コンビニの主婦達と雰囲気が別格だった。


同じくらいの年代の女性なのに、職場が変わるだけでこんなにも違うものなのか? この気品、俺が持っているものと一緒じゃないか。


「お探しの商品はございますか?」


「あ、あのう、女性ってどんな宝石が好きなんですか? ぷ、プロポーズ用の指輪を探しているんです」


そういうと、このオバサンも口角を上げ微笑んだ。なにが可笑しいんだ? 思わず、ムッとした表情をしてしまった。


「婚約指輪ですね? 一般的にはダイアモンドを送る方が多いですよ。もしくは誕生石なども人気ですね。こちらなんてどうです?」
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