復讐ストーカーゲーム1
「それはシークレット……その人物を思い出したくもないの。そんな話はいいから――今入って行ったわ? 引越し屋の車。お馴染みの黒犬便よ」


「あ! 本当だ」


もっと突っ込んで聞きたかったが、心の奥底へ押しやった。


「荷物が少ないって言っていたから、早めに終わると良いですね」


「……そうね」


――なんだよ。急に暗い顔をしちゃってさ。こんな事なら、聞くんじゃなかった。


「音楽でも掛けませんか?」


「あーそうね。ちょっと待ってCDがあるわ」


親友との空気を無理やり変えたかった。
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