復讐ストーカーゲーム１

　駅へ向かうには、この道路が近道だ。この小道に隠れていれば、きっと出会えるはず。


やはり22時過ぎともなれば、店の電気がポツポツと消えていくなぁ……


シャッターがガラガラと閉まる音や、ブルーのゴミ箱を片付ける従業員、電灯や看板がちらほらと消灯していく。町が徐々に静寂へと埋れていった。


小道に備え付けてある自動販売機の影に身を隠し、道路へと視線を投げる。辺りが静かになったせいか、足音が良く響く。


――ああ、緊張する。でもこの指輪は渡さなくっちゃ……あ！　この厚底の音、朝方聞いたものと同じだ。苺？


耳を澄まし、道路に少しづつ近づいていくと、横を向いた苺の姿を捉えた。


――苺だ！　追いかけなくっちゃ！