復讐ストーカーゲーム1
 ――なに? 誰だ?


背後から、胡散臭い軽い声。嫌な予感がした。


不安を抱いた五感に従い、霙を左に突き飛ばし、秋雄の声を頼りに真正面に駆け出した。


「だからでーぶ、お前もやっちゃうよぉ? ひゃひゃひゃひゃ! 関羽も女教皇も手を出さないなんてな! こんなラッキーな話はないぜ! 賞金ゲッート!!!!」


「秋雄逃げろ!」


「えっ……うっ!!!! ぐふっ!!!!」


発射された爆発音は、一発だった。


弾ける銃声、秋雄の呻き、後方に吹っ飛ぶ体。舞台の上で、全身をバウンドさせた物音が響く。


「あきおおおおお!!!!」
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