復讐ストーカーゲーム1
 この手は絶対に離さない。あの笑顔は全て嘘の作り物と言うのか? 嘘だ。俺だけの微笑みだった。


「あ、まさか苺……さては他に男ができたのか? 俺がちょっといない隙に」


「はあ? あんたに関係が無いことだし! 離せよ豚! 私は太っている男は嫌いなんだよ! 客だと思って丁寧に接客してやったのに、甘い顔なんてしなきゃ良かった!

気づかなかったわけ? あんたが殴られたあの日、3人組に延長してと頼んだのは私よ!

あんたに吐き気がしていたからよ! 本当にうんざり! 消えろ!」


額にうっすらとした汗が滲む。


――あの時、あんなに席に戻ってくるのを待っていたのに。


――あの時、あんなに苺を取り戻そうと、馬鹿な3人組と必死で戦ったのに。


――あの時、あんなに貢いだのに。


――あの時、あんなに奴等に殴られたのに。


「なぜだ! なぜだ! なぜなんだ! わあああああああ!」
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