復讐ストーカーゲーム1
「聞けよ、お袋!!!! これは秋雄に関わる重要なことなんだ……40分程前。俺に電話を掛けたか?」


そっぽ向く母親の体を無理やりこちらに向け、じっと見据えた。両肩に乗せた指先が、思わずジリジリと食い込んでしまう。


「い、痛い! どうしたの信ちゃん! 怖い顔……やっぱり秋雄ちゃんに、なにか遭ったの? 電話は掛けていないわよ。空き巣なんてお母さんそんなの、知りません!」


「……ありがとう。ごめん、驚かせて……俺、急いで病院に戻らなくてはいけない。

悪いけど犬飼さんを借りるね! ここから40分弱で着くから、お袋たちは電車を使って!」


「え……そんな、お父さんに怒られるわよ。一緒に行きましょうよ」


「わ、わりぃー! まじで急ぐんだ!!!!」
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