復讐ストーカーゲーム1
秋雄……無事でいてくれ。


――お前が両親の面倒を見てくれる。本当に助かっている。ありがとう……


銭湯で交わした秋雄の声が、なぜか脳裏に蘇った。胸が締め付けられ、ズキズキと痛む。息が物凄く苦しい……。


「坊ちゃん? 大丈夫でゲスか? 秋雄坊ちゃん……まさか手術に失敗――あ、ごめんなさいでゲス! 今のは無かった事にして下さいでゲス! ほら、もう海が見えてきましたゲスよ!」


窓の外を遠めに見ると、光に照らされ輝きを放ちながら、水面にさざ波を立てていた。綺麗なブルーが道路沿いに広がっている。


大丈夫だ。女教皇がついている。あいつらは戦闘のプロだ――。
< 805 / 887 >

この作品をシェア

pagetop