復讐ストーカーゲーム1
「ごめん、そ、そんなつもりはなかったんだ……許して苺?」


苺の鼻から、赤い雫が滴り落ちていた。


「放して! 放して! 痛い! この手を放してよ!」


「早く家へおいでよ、手当てをしなきゃ」


「嫌よ! 誰か来て! 誰か!」


両手で組まれた指が大きな拳になり、前屈みになっている彼女の後頭部へと振り下ろされる。


「ぎゃああああ!!!!」


「こ、こんなの普段の俺じゃないんだ……苺が聞き分けないから――さぁ、行くよ? 俺達付き合っているよね」


落下する愛しい体がコンクリートに受け止められた。同時にガツッと鈍い音がした。両手首に力を入れ、苺は起き上がろうとする。


顔を上げ睨む。俺はそんな顔を見下した。愛しい苺……なんて表情をするんだ。


俺が君を縛らない為に、君は変な道へ進んでしまったんだね。
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