復讐ストーカーゲーム1
「信介……分ったよ」


双子は同時に泣き出した。その涙を目の前にしても、まだ信じられる気にはなれなかった。


――このサイトは人間の性を、嫌ってほど見せつけてくれるな。俺は本当に器が小さい。


「これから絵恋さんは兄貴を行方不明だと思い、一生忘れられないんだろうか……葬式も出してあげられないなんて――こんなの、間違っているよな?」


「し、信介それって……」


しゃくり上げている双子の声に被せた。


「報復。

もう、お前らとは二度と会うことはないかもな……そう思うと、少しだけ寂しくなるな……? じゃあ――元気で」


「信介!!!!」
< 820 / 887 >

この作品をシェア

pagetop