幸せの掴み方
「柚葉、大丈夫?

 美代子さんの運ばれた病院へ、急ぐわよ!!」

柚葉は、恭子にそう言われて、ハッツと、我に返り、恭子と共に、病院へ
駆けつけた。


病院へ着いた柚葉は、急いで、救急へと向かい、そこには、秘書の恵が
美代子の処置が終わるのを待っていた。

「斉藤さん、母さんは・・・・母さんは?」

「今、処置室に入ってますが・・・・・まだ何も・・・・」

「すみません。 ありがとうございました。」

柚葉達が到着して、暫くすると、処置室からドクターが出てきた。

「黒沢さんのご家族のかたですか?」

「はい、私がそうです。母は・・・・母は、どんななんでしょう?」

「今は、意識もしっかりしてますが、検査をしてみないと、今の
 段階では、何とも言えません・・・

 とりあえず、暫くは入院していただいて、詳しく検査をしていきましょう!」

ドクターにそう言われ、柚葉は、最近の美代子の様子を思い出していた。

「これから、病室の方へ移って貰いますが、娘さんだけ、これからの事を
 お話させて貰いたいと思いますので、残って貰えますか?」

「はい、わかりました。 

 すみません、斉藤さん、母の病室へ行ってもらって良いですか?

 恭子さん、すみません、菜々美のお迎え、お願いしても良いですか?

 菜々美は、そのまま託児所に預けてもらって、私の方から、託児所には
 連絡を入れておきますから。

 お願いします。」

柚葉は、恵と恭子に、お願いをし、ドクターと一緒に診察室へと入って行った。
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