幸せの掴み方
柚葉は、菜々美が生まれてからも、家事に育児にと頑張ってくれている。

そして菜々美は、元気で明るい子供に成長しており、菜々美は俺に
そっくりな顔をしている・・・・

そんな菜々美は、柚葉の母、美代子の目に止まり、今では美代子の
会社の子供服のモデルをしている。

柚葉は、そんな事もあって、随分忙しそうにしているが、
家事や育児、そして俺の身の回りの事を今まで通りに熟している分、
自分の時間が、全く取れていないのだろう・・・・

一時期、染めていた髪は、元の黒髪に戻り、髪も一つ縛りになっている。

メガネは相変わらずしているが、本来ならもう少し、お洒落をさせて
やりたいが、俺も時間がなくて、可愛そうな事をしていると思ってはいるが、

「柚葉、ゴメンな・・・もう少し、時間が取れれば、俺が菜々美の
 面倒を見ているうちに、美容院でも行って来れるのに・・・」

「圭祐、良いのよ。私の事は気にしないで。菜々美は来年になれば
 幼稚園に行くようになるし、そうしたら美容院くらい行けるように
 なるから・・・・」

柚葉は、そう答え、嬉しそうにしていた。

柚葉の存在は、今では俺にとって、放せない存在だ!

柚葉を好きか? 愛しているか? と、聞かれれば、この安らかな
気持ちを、『愛』と言うなら、愛していると思う。

世間で言う、心が揺れ動き、ドキドキして、とかはないが、
柚葉との生活は、俺にとっての癒しであることに違いはなかった。
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