目の前のアイツ
「だいぶ進んだね。」
時間はかかってしまったが、本はほとんど整理できた。しかし、まだ汚れているところがいっぱいある。
「ちょっと汚れが気になるよねー。タオルか何かない?」
辺りを見回したが、拭けるような物は何も無かった。あるのは本ばっか。
「ないなぁ。」
「ないですね。」
萩也と時雨くんもさがしてくれていた。
「雑巾とかもらってきたほうがいいかな。行ってくるー。」
あたしは拭くものをもらいに職員室に向かった。
その頃図書室では…