目の前のアイツ
あたしは散らばっている本のなかからさっきの箱をさがした。

「箱、箱………あった!」

「それを取ろうとしてこうなったのか。で?その箱何なんだ?」

「分かんない。開けてみる。」

赤い箱を開けると…

「何ですか、これ。」

時雨くんが顔を覗かせた。中には、アメ?らしきものが入っていた。

「食えるのか?これ。」

「こんなよく分からないもの、食べちゃ危ないでしょ。」

あたしはすかさず萩也をとめた。

「なぁー、みんなで食べてみようぜー。面白そうじゃん。」

「まきぞいか!」

こいつ最低だ!

「でも興味はあります。」

時雨くんまで変なことを言い出した。

「うーん、時雨くんがそう言うなら…」

「マジか!!」


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