World Walker
「ちっ!」

りせの声が1オクターブ上がった。

「違う違う!ハンサムなんかじゃない!嫌味ったらしいし性格悪いし口を開けば皮肉ばかりだし、私はあんな男大っっ嫌い!もう口も利きたくないわ!だからちょうど今次の世界に移動しようとしてたとこなんだから!」

随分と紅を拒絶するりせ。

確かに彼女は紅の皮肉にはウンザリしていたようだが、現在の言い分はそんな事よりも誤解を恐れていたようだった。

電話で会話している相手に、自分は他の男になんて興味はないと宣言しているような。

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