World Walker
「さてと…そろそろ私も旅を再開しなくちゃね」

りせは歩き出す。

昨夜のうちに、女性から元の道路に戻る道は聞いておいた。

この古寺の石段を下っていくと、自然と道路に出るらしい。

そしてその道路を道なりに進んでいくと、冬城町に出るのだとか。

町といっても村に毛が生えた程度。

住んでいる人間の名前と顔と声なんて、二日もあれば覚えられる。

冬城はそんな小さな田舎町だった。

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