World Walker
降りしきる雨の中、地面を転がされるりせ。

後を追って姫羅木も店の外に出る。

「姫羅木さん!あんまり無茶したらその子が…!」

千春も後を追おうとするが。

「千春はそこにおれいっ!」

緩々した先程までの印象はどこへ行ったのか、姫羅木は鋭く声を上げる。

「こやつ…只の娘かと思うたらとんでもない食わせ者やもしれぬ…」

その証拠に。

「……」

姫羅木の四尾の一撃を食らいながらも、りせは無傷のまま立ち上がろうとしていた。

「…やったわねぇ…?」

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