World Walker
それは耳寄りな情報だ。

顔を引き攣らせるりせ。

「だ、だったら『死体置き場通り(モルグストリート)』を何とか通過して、あの丘の上のお城だか教会だか分からない大きな建物に行ってみるわ」

「尚更よくない」

ルドルフの二本立てられた指に、更に一本が追加される。

「あそこは上級悪魔の住む領域だ。アガリアレプト、サタナキア、フルーレティ、メフィストフェレス、アスモデウス、バルバトス…君とて名前くらいは聞いた事があるだろう?そんな有名どころ達の居住区だ」

そう言って遠く離れた巨大建造物を見つめるルドルフ。

「あそこに行くのは『死体置き場通り(モルグストリート)』で死ぬよりタチが悪い…腕を切り落とされ、足を切り落とされ、ダルマ状態にされた挙句に魔術や呪いや毒物の実験体として延々中途半端な苦痛を味わわされる。使い物にならなくなったら『死体置き場通り(モルグストリート)』にポイだ…死ぬまで性の捌け口にされる」

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