World Walker
雨後の筍の如く際限なく伸びてくる石の槍に気を取られているりせ。

その背後から。

「あぐっ!」

ルドルフの大鎌の斬撃が斬り付ける!

「悪く思わんでくれよ。不意打ち闇討ち騙し討ちは、悪魔の専売特許だ」

穏やかに言うルドルフに。

「こ…んのぉっ!」

りせは反撃の後ろ廻し蹴り!

「むぅっ!」

鼻先を掠める程度に留めたのは、偏にルドルフの反射神経のよさ故か。

「驚いたな…まだそんな元気が残っているのか」

「っ…っっ…」

背中から血を滴らせながら、りせは息を荒くする。

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